三行早見
- 注意欠陥:注意の切り替わり、集中困難、順序立ての困難
- 多動性・衝動性:過活動、はしゃぎすぎる、会話に割り込む、でしゃばって浮く
- 3つのタイプ:不注意優勢型、多動性優位型、混合型
ADHDって、なんとなく不注意だったり、調子の波が激しかったりするのは知っていますよね。
でも医学的知見からどんな性質があるのかって、あまり知らないのではないでしょうか。
今回は文献で、ADHDの特徴が、医学的にどのように規定されているのかを調べてみました。
注意欠陥・多動性、それらの混合パターンが見られるようです。
これらは主に小学校高学年までに診断される基準ですが、成人になってからも性質が続く例も多く、参考になるでしょう。
まずは、注意欠陥から見てみましょう。
注意欠陥:注意の切り替わり、集中困難、順序立ての困難
ADHDの特徴の一つに、注意欠陥があります。
要するに、注意を維持するのが難しいということで、以下のような具体例が挙げられます。
他のことに気を取られやすい。
注意集中維持の困難。
大事なことを忘れてその場で興味を引いたことに次々手をつける。
何度見返してもテストや作成した書類にミスが残る。
集中している時でも、自分の興味のある話題にはすぐさま反応する。
このように、注意力の欠陥が、多くの問題に繋がっていきます。
続いて、多動性・衝動性について見ていきましょう。
多動性・衝動性:過活動、はしゃぎすぎる、会話に割り込む、でしゃばって浮く
ADHDの別の特徴には、多動性と衝動性があります。
多動性は、次のような性質を指します。
座っていてもすぐに歩き回る。
絶えず体を動かしている。
過度に騒がしい。
はしゃぎ過ぎて集団生活からはみ出してしまう。
衝動性は、日本語のイメージとは少し違って、でしゃばり・せっかちな感じの性質を持ちます。
相手の話が終わらないうちに喋る。
列に並んで待てない。
他人にすぐちょっかいを出す。
他人の会話に割り込む。
過度のお喋り。
さて、これらは3つのタイプに分けられます。
3つのタイプ:不注意優勢型、多動性優位型、混合型
ADHDは3つのタイプに大別され、それぞれ不注意優勢型、多動性優勢型、混合型と呼ばれます。
それぞれの型は、上記の注意欠陥の症状、多動性や衝動性の症状、あるいはそれら全てを持ちます。
注意が必要なのは、これらは連続している(いわゆるスペクトラム)だということです。
どこかで明確に型の線引きができるわけではなく、それぞれの強さ弱さに応じて型を当てはめているという感じです。
まとめ
ADHDには、注意欠陥・多動性・衝動性といった特徴があり、それらは3つのタイプに分けられます。
これらには、大人になったら発達して治る性質もあります。
しかし、自分の今現在を考えて、当てはまる性質も多いのではないでしょうか。
この記事が、あなたのADHDに関する理解の一助になれば幸いです。
本書には、この他にもADHDに関する記述が沢山載っています。
ぜひご一読ください。

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